2008年03月24日

「加害者は変われるかーDVと虐待を見つめながら」が筑摩書房から刊行されました

新刊書が発売になる。
「加害者は変われるかーDVと虐待を見つめながら」というタイトルだ。
もともとは、webちくまで「加害者とは誰か?」というタイトルで連載されていたものだが、少し加筆修正し、タイトルも変えた。
当初の意気込みより、だいぶ穏やかな内容になったが、それでも私の意図は伝わることを願っている。
被害者支援、被害者ケアということばが、巷にあふれる時代になった。現状がまだまだ不十分であることは承知しているが、援助者(臨床心理士も含む)は被害者支援にかかわらなければ援助者ではない、と考えられるほどに変化してきた。
まるで体制翼賛的と思えるほどの変貌ぶりだ。今から10年前は、被害者になんかかかわったら火傷をする、と公言していたひとたちが、今ではみんなで「被害者支援」と叫んでいる。
その人たちは、当たり前のように加害者を敵視する。特にDVの被害者支援にかかわっているひとたちはそれが著しい。
DVの仕組みを男性たちに話すことは危険ではないか、彼らが巧妙にそれを利用するに違いない、と言った反応がそれだ。
「じゃ、私たちはもっと上をいけばいいんじゃないですか?」と私は答えることにしている。DV被害者が時にはそのような反応をし、恐怖にかられて姿を隠すということはあるだろう。しかし支援者もまったく同じ反応でいいのだろうか。

被害者が望むことは何かという問いをずっと抱えてきた。やはりその問いに大きなヒントを与えてくれたのが、アダルト・チルドレンという概念である。
HCC開設以来、ずっとACのグループカウンセリングを実施しているが、12年あまりの実践からある手ごたえを感じている。
親の被害者である彼女たちが、サバイバルの果てに望むのはなんだろう、という問いへの答えを彼女たちといっしょに手探りをしてきたように思う。
そのあたりを今回の本から汲み取ってもらえれば幸いだ。
ぜひ、多くのひとたちに読まれることを望んでいる。

投稿者sayoko:02:04 |