2005年07月17日

失敗!

依存症を対象としていると、時々『記憶が飛ぶ』という表現をクライエントから聞かされる。
ところが、わたしがそれをやってしまった(泣)
体調が復活したとBLOGに書き、多くのかたがたから「よかったですね」などと祝福されたのに、症状はしつこく、まるでかくれんぼをしてるように出たり入ったり・・・
とにかく薬で抑えようとばかりにいつも投薬をお願いしている外苑神経科の先生に電話で症状を話し、薬を処方してもらった。
そのときなんと消炎剤のロキソニンを睡眠薬のロヒプノールと間違えてしまった。ひな子さんが親切に月曜の昼休みに取りにいってくれたおかげで、グループカウンセリングの前にそれっとばかり飲んだ。
とっても眠くなるSLとロヒプノールと抗生剤を一気飲みしたことになる。その後グループで異様に眠く、なんとか終了後『眠いからコーヒー飲んでくるね』と事務長に言ったらしい(そのあたりから記憶はとんでしまっている)。
やったことはといえば、明治通りを信号がないのに横切り、デニーズに行き、なぜか冷やし中華を完食し(昼食後わずか2時間で)、からしが辛いなあと思いながら食べる途中、何度もガクっと眠りこけた。たしかジャージャー麺にしようか冷やし中華にしようか迷った記憶はぼんやりある。食後スクラッチをもらって一等500円を当て、ふたたび道路をふらふら横断してもどった。その後のグループは悲惨で爆睡してしまった。カウンセラーになって30年余、初めての醜態だ。
ときどきこっくりすることはあっても、あれほど深く眠ったのは初めてだ。不覚だ・・・
その後、前回の鼎談を再録するために麻布の家族機能研究所に車で行き、野口祐二さん、斎藤先生とふたたび上寿司の出前を完食。
内容はかなり豊かなものになったと思う。『論座』に書いた矢幡洋のとんでも本への反論の私の文について斎藤先生はこう言った。
「サントリーだね、何も足さない、何も引かない、ってとこかな」と。
いろいろあったが、精神科医としては数少ない尊敬できるひとだ。斎藤先生の文はとうてい私には真似できないと思っている。そのひとからの最高の評価はやはり嬉しかった。
そのころから頭は鮮明になってきたのだが、いかに自分がヘンだったかは水曜に出勤してわかった。重要なことを事務長に言われていたのをすべて記憶していないことが判明、スタッフのみんなが『あの時の先生、目がヘンでしたよ、薬中みたいでした』と指摘する始末。
別件でグループに出ていた参加者から℡があり、すみませんでした、とあやまった。彼女は「よほど体調が悪いのね、ってみんなで話し合ったんです。かわいそうよねって」とかばってくれた。でもそんなことに甘えるわけにはいかんのだ。
料金をいただいている以上、体調管理、まして薬を飲み間違えるなんて、プロ失格!
それにしても、なんでコーヒーを飲みに行ったはずのデニーズでジャージャー麺か冷やし中華か迷い、おまけに冷やし中華をぜーんぶ食べてしまったんだろう。謎だ・・
あまりに症状が長く続くので来週は大きな病院でちゃーんと検査することにした。
そうはいいつつも木曜は勤務後朝日カルチャーで講義(摂食障害とライフサイクルの危機というテーマ)。控え室で占い師の鏡リュージさんと会う。
講座に過去ログに書いた「私をみつめて」の監督(といっても若くて素敵な)の木村茂之さんが参加してくれた。いづれぽれぽれ東中野で上映されるので、チラシを持ってきてもらうことにする。
8時半に終了後急ぎ東京駅に。9時18分ののぞみで名古屋入り。
11時に着いた名古屋は万博のせいか、いやに明るく元気がいい。
金曜は朝9時から男女共同参画センター主催の分科会で講演+シンポ。
かつて神奈川県でアルコール依存症にかかわっていたSWのひとたちが愛知県立大の教師になっている。わたしが30代のころ、横浜中福祉に講演に呼ばれて行ったことを記憶しているひとたちだ。
寿町のアルコール依存症にかかわっている人たちが意地悪な質問をしたらしい(私はすっかり忘れていた)。
「有料のカウンセリング機関にいて、こんなドヤのアルコール依存症がわかるのか」みたいな質問だ(よくあるよね、こんなこと)。
「信田さんったらしばらくうーんって考えて、たしかに私たちは上澄みの仕事をしてるかもしれませんねって答えたのよ」
須藤さん(愛知県立大学助教授)は思い出話を懐かしそうに話してくれた。当時から嘘はつけなかったんだね、私。
会場には過去に一度だけカウンセリングに来て、その後めでたく(?)夫と離婚して今はDV被害者のネットにかかわっている女性が参加していた。見覚えがあった。
手紙をわたされ、感謝のことばを読みながら、これぞカウンセラーの醍醐味だと思った。あるひとの人生の転換期に立ち会えること、そのことで彼女(彼)が少なくとも以前より幸せに生きていることを知ること。
32度、猛暑の名古屋駅からのぞみで東京へ。
夜は娘や息子たちと歌舞伎町の『オムニ食堂』で韓国料理を堪能する。
ここのカムジャタン、アンコチム、スンドウブは絶品だ。24時間営業の「韓国広場」でキムチとヨン様がCMに出ている韓国直輸入のコカコーラを二缶買った。なぜか韓国料理を食べると元気になる気がする。
その後夜明けまでDVDでイビョンホン主演の「白夜」を観る。壮大な規模のドラマ。
非現実的な設定ではあるが、JSA,シュリに先駆するTVドラマだろう。こんなドラマを見ていたら韓国のひとは仕事なんかできないんじゃないかと思う。
『甘い人生』のビョンホンのキャラはほぼ「白夜」で出尽くしている。
「誰が摂食障害をつくるのか」(シャーリーン・ヘス=バイバー、新曜社)を朝カルにそなえて読む。たしかに背景としてはよく書けている。
斎藤先生にお願いしてコピーをいただいた「ペアレンティングについての生物社会的パースペクティブ」を往復ののぞみの車中で居眠りしながら読む。
おそらくたいしたことはないだろうが、少々検査がこわい。
無理がきかない年になったのか・・と嘆きつつも、臨床心理学の分野で活躍中の70代を迎えようとする数々の超元気な研究者の先輩たちの面々(少々怪物めいている)の顔を思い浮かべ、私だって負けないぞーっとこころで叫んだ。

投稿者 sayoko: 01:42